芋だね

You can steal potato seeds but the person’s DNA.芋だねは盗めても子だねは盗めない。と 言われる、その意味は 遺伝の力を超えることは大変むずかしいということなのだろうか。

 

昨日、陽のまだある内に帰れたので、お隣に回覧板を持ってゆくと。

おばあちゃまが「おあがんなさい」と言ってくれるけれど。いえいえもう御飯作らなきゃと遠慮をすると 息子さんが「おあがんなさいよ!」と元気に声をかけてくれるので、図々しく じゃあ ちょっとだけ。とおじゃまする図々しいワタシ。

夕方になると お茶ではなくビールを出してくれるので、1回家に戻りエビスビールを2缶たずさえておじゃまする。

おうちに上がると もはや ビールとグラスが テーブルの上に置かれていて・・・ お隣におじゃまして ビールをご馳走になるワタシって一体、どう形容したらいい人間なのだろうか・・と不安に思いながらも 息子さん交えて 世間話をする。

高校の教員を38年間務め 数年前から 半分の時間で教員の仕事を続けられている息子さんが、こんなことをおっしゃっていた。

「いやあ 昔の教え子でね 南、北とかそういうような学校なわけでもない高校の、またその中でも更に出来の悪い生徒がいたんだよな。まあ 勉強が嫌いでさ。 で、就職が余市にあるキムチを売るような会社に決まったんだわ。そしたら、歩合制のその会社でそいつが 一年も経たない内に 給料100万円もらったんだとさ。で 100万円って 一体どういうものかと思って銀行から引き出して 帯締めしめたあの札束を見て感動したらしいんだ。それ以来 そいつは100万円を稼ぐことの自分というものに自信を持ってやってるんだよなぁ。南、北高校に行ったやつがキムチで100万円稼げるか?と言ったらそうじゃない」

「プライドが邪魔してしまうか・・・理に走ってしまい 商売道具とアンバランスになってしまうか・・・」

と その話をしながら 自分の弟のことを思い出していた。

3つ違いの弟は 私と同じくらい出来が悪く。(ごめん) 出来が悪くても「母ちゃん、俺大学って処行ってみたい」と 一浪して行っても行かなくてもいいような大学を卒業した。

大学卒業してからずっと勤めている会社は小売業で。色々な畑を勉強させてもらいながらやっているようで。

本人が一番いたいところは営業企画部などという聞こえのいいコマーシャルなんかも手がけ有名人とも会える華やかなところにずっといたかったようだけれど。社長よりこの3年ほどある店舗の店長をやれと命を受け、本人としては泣く泣く就任したその店はたちまち全道一の売上を上げて社長賞をもらったそうだ。社長賞は海外旅行らしい。パートさんと仲良く皆で盛り立て売上伸ばし パ〜〜〜っといきましょ。ぱ〜〜っと褒めてたたえて楽しく勢い良くと?あの調子でやったんだろうなぁと その手のことは彼のお手のモノと姉の私には簡単に想像がつく。

多くの人に好かれるのが良い方に出た結果だろうと。しかしながらそんな彼が 大きな製薬会社でいい営業マンになれるかっていうとまたそうではなく、小売業のスーパーの人たちに好かれる術を彼は幼少の頃から知っているのだ。

小さい頃から実家の店員さんたちに可愛がられた末っ子は、こんなところに能力を活かすことができているんだ。

芋だねは盗めても 子だねは盗めない。・・・まで 言ってしまうと 希望もなくなるが ( どうあがいても親以上にはなれないとは思いたくない)。

勉強が嫌いでも 何かから学べるような そんな穏やかな見方、考え方が残るような 世の中であって欲しいなぁ・・・ 知性と心と感性とそれらの中の何か得手なものから足りないものをその後ゆっくりでも学び合えるような そんな社会構造を残しておこうよ・・・そうしようよ・・・と 願う。