先輩からの言葉

ジンセーの先輩にあたる人が お正月が明けて ご挨拶に行った時に

世間話の中で こんなことをおっしゃった。

「お金を追い求めるだけの生き方は、なかなか 芯が出来にくい」 と。

その言葉が えらく 心にひっかかった。

94歳。

戦争も経験し 多くのことを経験した人が いう言葉の中には たくさんの真実があると思う。

お金を追い求めて 忙しくしていても 自分の中に芯が出来てこない求めかたなら たとえ 金銭的に満たされても 空虚だろうな・・・ いつまでも不安が残ったまま もっともっとと 飢える輪からは抜け出せないのだろうなと 漠然とながらもわかっていた。

そんな風に 感じていた頃 ある二人の男の人の存在が クローズアップされてきた。

一人は 10年位 髪を切ってもらっている 強面のYさん。

お年は61歳になったと言っていた。 髪切師である。職人である。 腕一本で 奥さんも 美容師。一人息子も美容師になったと言ってた。 家は賃貸 美容室も持たず 面貸しといわれる場所で お客さんを一日4人と決めて 「いまが絶好調に幸せ」と 怖い顔から 幸せ という言葉が発せられる。

 

もう一人は 我の師と仰いでいる H先生である。

御年65歳なのに なぜか 若い。 常に 頭を動かしている 指導者である。 自分の脳力、能力一本で 人にへつらうことなく ムスッと生きてる。が、心はあたたかいから 先生がいるというだけで 私など安心して先生の指導に身を置く。 一匹狼という言葉がふさわしいと思う。 自分の頭脳を研鑽し それを 人に与える。 指導する。2018年のモットーは「死に物狂いで働き、徹底的に楽しむ」とおっしゃっていた。

二人に 共通していることは 他人のふんどしで相撲をとらなくてもいい何かを もっているということ。

私も 彼らのようになりたい と 心から願うようになったのは いつからだったのだろうか。 先生と出会えたのも その希望が 結びつけてくれたのだと思う。

一歩 から 一歩からでも 気がついたら 翻訳の仕事が 出来るようになってきた 仕事が いつとはなしに 増えてきた 張り合いが出てきた そして 不思議な事に その仕事をしている間は お金のことよりも その一瞬一瞬の充実感に満たされている。

そして お金が後についてくる・・・ ありがとう よかったよ という言葉がついている時など 踊りたいくらい 嬉しい。

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