最近、きかん坊になっている自分がいます。鍼灸の先生には あっ!怒ってる。と肝臓が怒ってますねぇと言われながら鍼を打たれている始末です。
まぁ、カッカとする理由などを、ちょっと挟み込むことにしますと、信頼出来ない相手とやり取りしなければいけないストレス・・・というところでしょうか。色々なやりとりの中で、プロの人、仕事が次から次へと舞い込んでくる人というのは、絶対の一人のファンを持つことに徹しているからだと。いうことを痛感しました。一人のお客の信頼を得るために頑張るから次の紹介がある。という仕組みを、恥ずかしながらこの歳になってやっとやっと人の振る舞いから学びました。
残念な目にあってしまう相手とは、自分は中庸な立場であって、どちらの味方にもつきませんから。と気取っている人は、結局、お客をみて仕事をしていなく、自分を守ることしか考えていないように受け止められるのかな・・・という印象を持つ出来事がありました。
と、まぁ、はらたち日記第一段はこのくらいとして。
それよりもなによりも、先日、こんなことがありました。
20年ほど前に会員だったことのあるホテルのスポーツクラブにまた、入会しました。それは81歳の母と一緒に全身運動が出来、彼女の運動時間の送迎のロスを省こうという考えから、スイミング施設の整ったそのクラブを選びました。
私は大体700メートルくらい泳ぎ、母もそれくらい水中で歩くという時間をこなし、お風呂に入り、鏡の前で髪を乾かしていた時に、かしましい声を発しながら入ってくる人がいました。
「あらあ 混んでるわ。混んでる 混んでる」と、まるで人がいてはいけないかのようにその声の主は騒がしい空気を持って、母は早々と身支度を終え別室で按摩器にかかっていたので、パウダールームには私しかいなく、そんな静かな空間に入って来ました。おそらくロッカーの多くが使用中になっているのを見て、そう叫んだのでしょう。
私は、この声の主はもしや。とその人の顔を確認しました。するとなんということでしょう。その人は20年くらい前にもそのスポーツクラブにいて、まるでそのスポーツクラブの主のように振舞うようなそんな人でした。ある女性はその人に虐められているような印象を受けるそんな様子を見たことがありました。
うわ。この人、まだいたんだ。しかし、あんま年取ってないなあ。時が止まったようにあのまんまじゃないか。しかし、あの時、私はこの人すごい年上だと思っていたけれど、いまこうやってみると、もしかすると私と大した歳違わなかったのかな。でも70くらいになってんのかな。に、しても元気そうだなぁ。 と、思いながら知らんぷりして、鏡に向かっていましたら。
そうしましたら、水中アスレチックスの練習をしていたご年配の女性がお風呂に入る前にロッカーで自分のものを出し、そしてお風呂の方へゆっくりとゆかれました。
数十秒後くらいに、「ちょっと!! あの水の跡っ!みてぇ!これみてよ!あの人でしょあのいまお風呂に入っていった人よ。ちょっとぉ!」大声で騒ぎだし、あちら側のロッカーにいる人に対してなのでしょうか、賛同を求めているのか、ただの叫びなのか、兎に角煩いのです。
そのロッカー部屋の端の方に居合わせ、同意を求められた状態になったような人も、ふふっと笑い声は出しても決してコメントをされません。そういった細長いその空間の居合わせた方は、さー--っと、そこを立ち去られたようです。
利口で上品な方たちの処し方です。間違いのない振る舞いです。
ですが、私は、その時の私は、こう考えました。
この人が20年近く、こういった傍若無人の同じ振る舞いでいられるのは、こういった品の良い人たちに囲まれ、何も言われずにいてしまったからではないか???と、こうなったら私が言ってみせましょう!と 無謀な正義感に燃え立った自分は
「そんな大声で騒ぎ立てるような事柄ですか?」とポロリと言葉を発してしまってました。
そうするとその20年前と同じ髪形をし、同じ化粧を施した負けん気の強そうな女性は、驚いて私のほうを振り返りました。
なに言ってんの?この新入りは?というような風にマスクの上にある目は訴えていました。
「え!? 放っておけないことよこれは!」と言い返します。
「水がカーペットに染みているのは、いつかは乾くことでしょ。それがそんなに大事なことなんでしょうか? それにここは公共の場ですよ。皆が使う場です。あなたがそれを不愉快だと思うのであるのと同じくらい、あなたのその騒ぎ立てる声が私にも不愉快です」
「…ちょっと なによその言い方?」と ぎりぎりとした空気が生まれる。
一触即発ってこういう状態のことを言うんかなぁ・・・と私は脳裏のどこかで思いながら、こんなことをしでかしながらも気の弱い私は、この空気を早く終わらせねば。と
「皆さん、きちんとそれぞれが気を付けていらっしゃると、私は思います」と無理やり会話にピリオドを打つ。
「そうかしらー--?」と 皮肉めいた答えが返ってきたけれど、相手にもうしない。と決め鏡に向かった。
相手も諦めたらしく、黙り、ばたんばたんと忙しなく、いつまでも時間をかけて着替えていた。
そのうちにプールでのレッスンを終えたグループの方々がお風呂を終えて大勢、私たちの緊張の場へと戻ってらして、私は席を立った。
こんなことは、本来するべきでないのである。
放っておけばいい人なのである。しかし、こうやって放っておかれていたが故に、あの人はずううううっとあのままでいれたということに、私は腹が立ったのであった。誰かが言わねば!といきり立った。
が、きっと、あの人はきっとこう思っているだろう。なんだあの女は?新顔のくせにいきなり偉そうに。なんだなんだ?と、意表を突かれながらも腹の中は煮えくり返っていると思う。
が・・・
自分も、もうこれくらいにしておこう。と 腹立ち日記をお終いにしなくては、体に悪いと・・・そのうち鍼灸の先生からお𠮟りを受けるかもしれない。
怒りって倍増してくるんですよね。どこかで意識して終えなくては、ある人への不信感からの怒りが、それがホテルのスポーツクラブでのあの人への怒りへ繋がって。倍増倍増してくるのであるからして。どこかで自ら意を決して断ち切らないとあかんね。・・・と
そんな私へ、昨夜夫が
こんな言葉を私にくれた。
Its better to walk away quietly than to retaliate.
静かに立ち去ることは報復に勝る。