お隣に住むMさんは 御年96歳くらいになる女性です。
いまだに 朝の散歩をしたり、自分でお料理をして暮らしている。
Mさんのお料理は本当に美味しくて、ときどき作ったものを隣の私たち、時には離れた場所に住む母の分まで お母様にもとくださる。 美味しい揚げたての天ぷら、最高に美味な自家製のキュウリの粕漬を使ったお新香巻きや、お手製の揚げで包んだお稲荷さん。五目御飯や 梅干し そして 煮豆もまた、美味で 私はこの煮豆を朝のトーストにつけていただいている。
自分で摘んだ蕗やわらびは、お揚げさんで包んで昆布を紐にして結んで さっと、煮るといった手間のかけようで。
そんなお料理を 私たちは 今の家に引っ越してきてから 8年くらい 幸せなことに 楽しませてもらっています。
いまどき、あまり こういったお料理を出来る人はいなくって。
また、自分の育った家などは とにかく 大勢の人の食事を賄う。そういう感覚だったので、私などはMさんのお料理で初めて 家庭の味を知ることが出来たと思います。
Mさんと出会えたことと、また自分の年齢の程よい適齢期だったのか。とにかく 現在(いま)の台所では真面目にコツコツと料理をし続けているなぁと、料理の昨日、今日、明日が繋がってくると自ずと人間は健康に目が行く。ような、気がします。
で、健康! というと まず真っ先に念頭に浮かぶのはお隣のMさんでしょう。と、先日Mさんに健康の秘訣を伺っておかねばと 健康談議に。
ご本人はあまり贅沢なものは食べなかったからと謙遜しながらも おやつは自分で作った煮豆かドライフルーツくらいで 朝の生卵、チーズ、梅干しはかかさず摂取。で、添加物はあまり摂らずに、素の材料から普通の調味料(普通に売られている醤油やおかめ印のお酢など)で味付けをしてゆくそうです。
生卵はちょっと真似できないけれど、梅干しとチーズは欠かさず自分も真似したり。車に乗ってしまう体をどうにかなまくらにならずにするように。と、朝の15分から20分間は歩いたり。目指せMさん。とスローガン掲げなんとかかんとか生活しております。
でも、こうやって考えてみると、人との出会いって、ほんとーに貴重なんだなぁと思います。
Mさんに出会えて、美味しいもの知れて。美味しくはないかもしれないけれど、毎日作る食事から健康のことを考えられるようになって。
これがもしも隣人にアル中の人がいたら 私も競うように 水曜日の空き瓶の日に空にしたワインボトルを大量に出していたのかもしれないしなぁ。と、思ったり。
友達を選ぶように 隣人も選べたら 本当に幸いなのでしょうけれど。 なかなか そうはならないのが巷の様で。 そう思うと、Mさんに出会えた仕合せ。を じんわりと噛みしめている毎日です。
Mさん。生卵を食してでも、どうか もっともっと元気に長生きしてください。毎日願っております。