One lesson in one incident.

膨大な降雪量ですね。 これ熟練のタクシー運転手さんに言わせると おおよそ30年ぶりだそうです。

30年前にも同じくらいの降雪量があり、石山通を行列をつくり徒歩出勤される人たちの姿が圧巻だったそうです。

雪に埋もれた この札幌は いまや一車線が普通で 環状通 大通りのあの道路もいいとこ2車線といったところです。

あれは 今週の月曜日頃だったでしょうか。 そんな道路事情の中 車を東から西に走らせていました。

慎重に車を走らせる中、前の車が なんだか 不審な動きをしています。

どこかの配送用の車でしょうか。 後ろがへこんでます。運転が荒い人なのかと 距離を置くことにしました。

すると その車は 右往左往と フラフラし始めます。

右にウィンカーをつけて 右に行こうとしますが いかなく ぴたーッと その一台前の白い大きなバンの後ろに尾けています。

ついに 2車線の右にいき 左車線のその白いバンを停めさせ、窓を開けさせて 大声で何かを叫び 運転席の人に言っています。

見事に 2車線が完全ブロック。

右から追い越そうとしていた私も急ブレーキ。

後ろに連なる車も行列に。

なんだろ いやだなぁ・・・ なにかされて あの後ろをぶつけて凹ませた車が 前の車に 因縁つけているのかしら。

黙っていた方がいいかなぁ いや 後ろの皆さんにご迷惑よ。

正しいこと をするのよ よしっ! と パンッ!とクラクションを鳴らした。

直ぐに、何か言われていた車の運転手は 不服そうな顔をして 車を左に寄せて停め、 何かを叫んでいた 例の車は前に走り出した。

私は ぜひ 顔をみてみたい。と 信号で その車の隣に停まり、キッ! と 左90度に顔を向けて 彼の顔を見た。 きっと わたしの、その目は 睨みつけていた勢いがあったかと 想像する。

その時に 助手席に乗っていた 81歳の母が 何を思ったか 窓を開けて 彼に話しかけようとしている。

その行為に仰天した私は 「なにやってんの! やめなさい! そんな人と話しちゃだめだよお母さん!! ちょっと! よしてよ 早く 窓閉めてよ!!!」 と 勢いはあるくせに 意気地のないわたし。

母がその人に 「どーしたのーーー??」と大声で叫ぶ

すると その人は 「あの車ね タイヤがパンクしそうになっている状態だったんだ。危ないなと 思って 教えてあげたの。 ごめんね 許して!」 と ニッコリ笑って 走り去っていった。

・・・・私は 大きく 大きく 反省した。

人を 何で 私は判断してしまっていたのだろうか・・・

あの凹んだ車の状態か・・・ 挙動不審な動きか・・・・

聞いてみないと 分からないことは こんな街角にもあった。

81歳の 母親の あの 怖いもの知らずの行為にも 教えられ、あの ヨレヨレになった社用車を一生懸命運転しながら 一台の車の安全を 他人の目よりも優先させた お兄さんにも教えられ・・・。 きっと 彼の行為は大きな事故を防ぐことにつながったのだろう。

自分のいる社会の中や家庭では 理由をたずねたり 色々とたずねることは 努めながらも

いざ 外に出ると ましてや 最近ではテイルゲーター あおり運転への危機感から 車道では 危険な人とあまり関わらないように と 予防線は やたらと高めに持ちながら

それでいて ついつい権利や常識的な尺度とやらも ふっついてきてしまった

かわいくない年齢・・・(のせいにしたい)の 私の限界 54歳の いまの自分なら

あと 数年したら 命知らずの境地に立って 「どしたのーーーー?」 と

ナイフ片手の人にも 尋ねられる日がくるのだろうか? いや それはないだろう。 やはり 危険なものは危険だ。

母は あの時 あの お兄さんは 危険な人でないと 車窓から 分かったから 窓を開けて 「どしたのーーー?」尋ねたと・・・私は 思いたい。 怖すぎる。