インターネットと英語

初期のインターネットは、英語しか使えませんでした。その後日本人日本語同士で通信できるようになりましたが、日本語のサイトは海外から見ると「文字化け」していました。そのため、当時の日本のウェブサイトは、別途に英語ページを用意したり、できないところはトップページに”Japanese Only”という断り書きを掲げていました。これは、今でも当時を語るときの笑い話になっています。

ところが、がんばって英語ページを作ったサイトで、その後、本当に海外との関係ができたところが少なくありません。文字化けして読めない多くのサイトの中にあって、日本に関する貴重な情報源だったからです。
「インターネットは世界中から見られるのだから、英語ページを用意しなければ」
当時の人の発想は単純でしたが、真実をついていたわけです。

現在でも英語のウェブサイトサイトが最も多く、しかも増え続けています。それに対し、日本のサイトで英語ページのあるところは、むしろ少なくなりました。日本語だけのサイトは、海外から見ても日本語として表示されていますが、意味がわからない点では文字化けと変わりありません。せめてそこが何に関するサイトなのかだけでも、英語の説明があっても良いような気がします。

現在ではウェブサイトの閲覧に自動翻訳が使えますが、やはり初めから英語のアナウンスが用意されてういるのと来訪者が自分で翻訳しなければならないのとでは、信頼感が違うでしょう。これは、私達が海外のサイトを訪れ、自動翻訳の少々怪しげな日本語を信じて、ボタンをクリックしたり、お金の決済をする気にならないというのと同じです。